皆さんこんにちは。
5月に入り、この時期は生活のリズムや過ごし方が少し変わりやすいタイミングですね。連休のある時期でもあり、いつもと違う過ごし方をされている方もいれば、普段通りの生活をされている方もいらっしゃると思います。
こうした変化のある時期は、知らず知らずのうちに体に負担がかかりやすく、疲れやだるさ、なんとなくの不調を感じやすい時期でもあります。普段は元気に過ごせている方でも、この時期だけ「なんだか調子が出ない」と感じることがあるのは、決して珍しいことではありません。
今日は、そんな時期に起こりやすい体の変化と、その整え方について、東洋医学の視点からお話ししていきます。
まず、この時期に多い体の変化としてよく聞かれるのが、「疲れが抜けにくい」「朝がつらい」「胃腸の調子がいまいち」といったものです。しっかり休んだはずなのに体が重い、眠ってもスッキリしない、食べることはできるけれど消化が追いつかない感じがする、そんな状態です。
こういった状態を東洋医学では、「気の消耗」「脾の弱り」「巡りの乱れ」という3つの視点から考えます。
まず一つ目の「気の消耗」です。気とは体を動かすエネルギーのようなものです。普段と違う行動、例えば外出が増えたり、人と会う機会が増えたり、移動が長くなったりすると、それだけで気は消耗します。楽しいことであっても、体にとってはエネルギーを使っている状態です。
ここでポイントなのは、「楽しい=疲れない」ではないということです。むしろ楽しい予定が続いた後ほど、反動でどっと疲れが出ることがあります。これは気がしっかり使われた証拠でもあります。
そして気が不足してくると、回復する力そのものも落ちてきます。つまり、休んでも回復しにくくなる状態です。「しっかり休んだのに疲れが抜けない」というのは、この気の回復力が落ちているサインとも言えます。
二つ目は「脾の弱り」、つまり胃腸の疲れです。この時期は食事の内容が変わりやすく、外食や間食、冷たい飲み物が増えがちです。こうした食事は一時的な満足感はありますが、胃腸にとっては負担になります。
東洋医学では胃腸を「脾」と呼びますが、この脾は食べたものをエネルギーに変える非常に重要な役割を持っています。ここが弱ると、食べてもエネルギーが作れず、体に余分な水分や老廃物が溜まりやすくなります。
その結果、むくみ、だるさ、頭の重さ、眠気といった症状が出てきます。いわゆる「なんとなく調子が悪い」という状態の多くは、この脾の弱りが関係しています。
三つ目は「巡りの乱れ」です。生活リズムが崩れると、自律神経のバランスも乱れやすくなります。東洋医学ではこれを気や血の巡りの乱れと捉えます。
巡りが悪くなると、肩こりや頭痛、目の疲れ、さらには気分の落ち込みやイライラなども出やすくなります。体の症状だけでなく、気持ちの面にも影響が出てくるのが特徴です。
ではここで、少し身近な例を考えてみてください。普段より外出が増え、食事の時間が不規則になり、夜も少し遅くなる。そうした日が数日続くだけでも、体はバランスを崩しやすくなります。そしてその影響は、少し遅れて体に出てくることが多いのです。
では、こうした状態をどのように整えていけばよいのでしょうか。ここからは具体的な整え方をお話しします。
まず一つ目は、「軽く動くこと」です。疲れていると休みたくなりますが、ずっと動かないでいると気の巡りは悪くなります。おすすめは、無理のない範囲での散歩や軽いストレッチです。体を少し動かすことで、気の流れが整い、回復しやすくなります。
二つ目は、「胃腸を休ませる食事」です。疲れを感じている時ほど、消化に優しいものを選ぶことが大切です。温かいスープやおかゆ、煮物などは体に負担が少なく、回復を助けます。逆に、脂っこいものや甘いもの、冷たい飲み物は、後からだるさを強める原因になります。
ここで大切なのは「量を減らす」ことも一つの方法だということです。無理にしっかり食べるよりも、少し軽めにして胃腸を休ませる方が、結果的に回復が早くなることがあります。
三つ目は、「生活リズムを整える」ことです。特に重要なのが朝の時間です。起きる時間を一定にすることで、体のリズムは整いやすくなります。夜更かしが続いている場合でも、朝の時間を整えることで徐々にリズムは戻っていきます。
四つ目は、「体を冷やさない」ことです。この時期は日中暖かくても朝晩は冷えやすく、知らないうちに体が冷えていることがあります。首元やお腹、足元を冷やさないようにすることで、体の安定につながります。
そして最後に、「無理をしない」ということです。だるさや眠気は体からのサインです。そのサインを無視して無理を続けると、不調が長引いたり、体調を崩しやすくなります。
東洋医学では、このような状態を「未病」と呼びます。まだ病気ではないけれど、このままいくと不調につながる状態です。この段階で整えてあげることが、とても大切です。
この時期は、少しの意識で体調が大きく変わります。特別なことをする必要はありません。少し早く休む、少し食事を整える、少し体を動かす。その積み重ねが体を整えてくれます。
今日は、この時期に起こりやすい体の変化と、その整え方についてお話ししました。ぜひ日々の生活の中で無理なく取り入れてみてください。それではまた次回お会いしましょう。





