【第13回】血の状態変化【ケントの中医学習塾】

こんにちは!

 

今回は血の状態変化である血虚・瘀血(おけつ)・血熱について話していきます!

ただ、状態変化というとわかりにくいですが、血の状態がどうなっているのかをあらわす単語です。

血虚は血が虚している(足りない)状態

瘀血は血が集まり流れが滞っている状態

血熱は血が熱を持ったように熱くなっている状態

この中だと血熱が分かりにくいかもしれませんね。そういったところも含めてお話ししていきますね。

 

 

血虚とは先ほど挙げたように血が足りていない・不足している状態を言います。

実際に足りているかいないかというと、あまり関係がありません。

貧血と関係があるかというと直接的には関係ありません。

血が足りていない、と外から判断し、血が増えると考えられているような漢方薬を出すことによって改善したものを血虚、といいます。

貧血の定義は血液中のヘモグロビンも総量で決まります。なので数値で判断することがなかった昔の東洋医学とは考え方が違います。

しかし貧血の人を想像してください。

顔が青白い・髪もパサパサ・眠れない・めまい・疲労感・頭痛などが良く上げられます。

それらを総合的に判断し、東洋医学では血が足りていない状態=血虚と定義しました。

なので血虚と貧血は似ているものでもあるんですよね、両方とも血液が問題だととらえています。

そして先ほど挙げた例は血を増やす漢方薬をとることで治る可能性があります。実際に治った人が多くいたから血虚という考え方が現代まで続いているんですね。

なので血虚の症状としては他に

・爪が割れやすい

・髪が抜けやすい

・目がかすむ・疲れやすい

などがあります。

特にスマホやゲームが流行っているこの時代は目を酷使する人はかなり多いです。

しかも東洋医学の有名な言葉として

女子以血為本

という言葉があります。これは女性は血を以て本と為す。と読み、血を体に充足させていることが女性にとって健康の秘訣であると言っています。

なので女性はすべからく血を増やす漢方薬をちびちび飲むのがいいと思っています。

 

次に瘀血ですね。

これは血流が良くない状態を指します。

瘀血の特徴を指し表す言葉として

痛む・腫れる・黒ずむ

の3つがあります。

この3つがあればほぼ確定・2つあればかなり瘀血の可能性が高いでしょう。

痛むの例としては

頭痛・腹痛・生理痛・関節痛・神経痛などがあります。

腫れるの例としては

たんこぶ・子宮筋腫・内膜症・腫瘍などがあります。

黒ずむの例としては

しみ・目のクマ・日焼けもしていないのに黒っぽくなっている顔・舌下静脈などがあります。

これらを解決することは健康でいるうえで非常に大事になってきます。

なぜなら西洋医学でも言われていますが血流をさらさらにしておかないとそこからさらに重たい病気になる可能性があります。

これは東洋医学でも同様で瘀血があるうちはその瘀血を取り除くことが大事です。

脳梗塞やくも膜下出血・心疾患は瘀血が原因で起きている可能性は高いです。

これらはいきなり起きるのではありません。

東洋医学においては何年も前から体からサインは出ているのです。

 

最後に血熱ですね。

これは僕が講師をしていて理解してもらうのが難しかった部分でもあります。

血熱というのは別に血が燃え滾っているわけではありません。

ただ、漢方的に赤い色は熱を表します。

高熱の時顔が赤くなったり、日焼けをすると赤くなる子もいましたね?

お風呂上りは肌が赤くなりやすいです。やけどをすると皮膚が赤く見えます。めちゃくちゃ起こっている人って顔が赤く表現されがちですよね?

そういった赤み=熱ととらえたことがスタートです。

ではこの熱がどこに存在するのかと考え、血に存在するというように至ったわけです。

なので血の熱をとる、という漢方薬は体の熱を抑えてくれるものが多いです。

逆に使いすぎると体が冷えてしまいます。

血熱のよくある例としては

・出血(鼻血・痔・不正出血)

・目の充血

・赤みの強い皮膚病

・口やのどの渇き

などがあります。富山県高岡市の漢方薬販売・漢方相談|島田漢方堂(島田薬局)