おせち料理は漢方的にもおすすめ!

どうもケント先生です!

 

とうとう雪も積もってきて冬が本格化してきていますね。年末年始ということで皆様もおせち料理の予約や準備に取り掛かっているのではないでしょうか。

 

おせち料理は昔と比べてたべられなくなってきておせちを販売している会社も和食のおせちだけではなく洋食のおせち風の料理も取り入れるなど変化が見られますね。

そんな洋風なおせち料理は別として、昔から食べられている和風なおせち料理は漢方的にみてもいいものがたくさんあるので今回はそちらをご紹介しますね。

 

おせち料理はもともとお節供(おせちく)といって季節の節目を祝う特別な料理です。五穀豊穣や子孫繁栄、無病息災などを願うのが特徴です。ですのでおせち料理にはそれらにあやかれるような食材や調理をしているというわけなんです。将来が見通せるようにという意味を持たせたレンコンや、五穀豊穣を願う田作りなどがそれにあたりますね。他にも様々な食材が使われていますが、ただ色合いがいいから、というわけではないんです。

 

まず紹介したいのが黒豆。

まめまめしく働けますように、という無病息災にちなんだ食材ですが、我々漢方に携わる人間からすると、冬に食べるべき食材に必ず入ってくるほどのものです。それは冬は黒い食べ物を食べたらいいという考え方が東洋医学にはあって、黒豆や黒ゴマ、黒きくらげなどがそれにあたります。特に黒豆は胃腸・むくみ・アンチエイジング・利尿などの効能に優れているので冬に食べるものとしておせちにかかわらずかなりおすすめの食材です。

 

次に紹介するのは昆布。

わかめや昆布の海藻類も黒い食べ物に属します。「喜ぶ」にかけた縁起ものですが、冬に食べるのがおすすめなんですね。体の中の不必要な水分や脂肪分の塊を柔らかくして体外に排出する働きがあるといわれています。もちろん浮腫みにもよく、冬と梅雨の時期に特におすすめしています。梅雨の時期も身体に水分がたまりやすくなるので余分な水分を取り除くことができる昆布などの海藻類は薬膳の中でもかなり入手しやすいのでお勧めですね。昆布巻きは「家族がまとまる」という意味合いもあります。

 

次に紹介するのはエビです。

エビは腰が曲がるまで長生きできますように、と縁起を担いだ食べ物ですが、漢方的に言っても身体を温めてくれ・アンチエイジングに役立つ効果があると考えられています。赤い色が火のように力強く、魔除けやお祓いの意味合いもあります。昔の冬では貴重なたんぱく源として重宝されてきました。もちろん一回食べたとて何も変わりませんが、冬に何回も食べておくことが身体のケアにつながります。

 

先ほど出た田作りもありますね。

田作りはカタクチイワシの稚魚に甘辛いたれをかけて食べる料理です。ごまめとも言いますね。昔はイワシを畑の肥料に使っていてそうすると豊作になったことが由来です。イワシもアンチエイジングに役立つ食材です。エネルギーとなり血流をよくして脳血流などにも効果が及びます。青魚にはDHAEPAが豊富に含まれており特にEPAが脳にいいことは科学的にも証明されていますね。脳の老化防止にイワシはとてもいいんです。

 

かずのこもいいですよ。

名前からわかる通り子孫繁栄の縁起物ではありますが、漢方的な観点からしてもおすすめです。卵には命のパワーが凝縮されています。体の土台を支える力や活力を付ける食べ物として考えられてきました。

 

おせちといえばくりきんとん!というイメージを持たれている方もいらっしゃると思います。

私は昔おせち料理では栗きんとんを特に好んで食べていましたね。栗は勝栗とよばれゲン担ぎに食べられてきた食材でもあります。また、金色の栗きんとんは金運の象徴ともされ家族が豊かになるように、という縁起物でもあります。栗は腹持ちもよく、特に昔は今のように食材が飽和していなかったので元気の源として食べられてきました。栗の優しい甘みが胃腸にもよく、胃腸を元気にする食材として親しまれています。

 

最初に軽く触れたれんこんについても紹介します。

レンコンは見通しが良くなりますように、という縁起ものです。レンコンは白い食材に属し、秋に食べると良いといわれています。体を潤してくれる食べ物で、乾燥しやすい冬にもいいです。乾燥しやすい人、咳が気になる人はレンコンを多めに食べておくのがおすすめです。

 

おせち料理に伊達巻は鉄板ですよね。

伊達巻は卵を使っていますが卵ももちろん漢方的におすすめです。卵黄が使われている漢方薬もあるくらいです。伊達巻は巻物の形をしていて知識が増える・勉強がはかどる、といいた縁起ものです。卵は食物繊維とビタミンⅭ以外の栄養素を多量に含んでいることから完全栄養食といわれることもあります。眼科のお医者さんも目にいい食べ物のランキングで1位に卵を上げるほどです。

 

おせち料理にお勧めの食材をあげてきましたが、食材自身の選択も大事になってきます。卵はスーパーで大量に置かれている安いものではなく、ブランド名がついた地鶏の卵などがおすすめです。本当に同じ名前の食材でも効果はピンからキリまであり、よりいい食材を食べることで体の元気の源になっていきます。いい食材を使っていいおせち料理を食べましょう。

 

ではまた!